【ROOT】CERNのROOT6を導入する windows10 (WSL)/ Ubuntu編

ROOTはC++Pythonで書いたコードで利用できる強力なデータ解析フレームワークです。

はじめに

これまでPythonではPython2しか利用できませんでしたが、Python3でも利用可能になりました。
以下の記事にまとめましたので、必要であれば参照してください。
dandy-tech.hatenablog.jp


ROOTとは

ROOTはC++Pythonで書いたコードで利用できるフレームワークです。
wwwを生み出した、欧州合同原子核研究機関(通称CERN)で開発されています。

こんな絵が描けます。
Gallery | ROOT a Data analysis Framework
JavaScript ROOT


何が一番すごいかというと、これ全部無料で利用できるんです。


さて、今回は素粒子界隈でよく利用される描画ツール"ROOT"のインストールについてです。


Windows10ではWindows Subsystems for Linux(WSL)でUbuntuDebianが利用できます。
そのため”ほぼ"Ubuntuと同じ手順でインストールが可能です。


それでは始めましょう!

ROOT6をインストールする

0-1. WSLを準備(Windows10のみ)

まずstep 0-1はWindows10のみ必要なステップです。

同じような記事が世に増えることはよくないと考えますので、以下に参考となる先駆者様のリンクを引用しておきます。

0-2. Xmingをインストール(Windows10のみ)

step 0-2もWindows10にのみ必要なステップです。

Ubuntuでは標準でX Window System(通称X)がOSに実装されているはずですので問題ありません。

しかし、Windowsにはそれがありません。


サラッと述べると「ターミナルに文字の入出力するだけでなく、デスクトップ上にウィンドウを立ち上げて操作するシステム」かな?
うまく述べられているか自信はありませんが...。


以下に執筆した記事のリンクを用意しましたので、参照してください。
dandy-tech.hatenablog.jp

1. ROOTのダウンロードと解凍

以下のリンクより、リリースされたROOTの好みのバージョンをダウンロードしてください。

latestで問題ないと思います。

Downloading ROOT | ROOT a Data analysis Framework

今回はUbuntuを想定しているので、Ubuntuのバージョンに合うものをダウンロードします。
以下のように、ダウンロード&解凍用にディレクトリを用意しているといいでしょう。

$ mkdir ~/root
$ cd ~/root
$ wget https://root.cern/download/root_v6.16.00.Linux-ubuntu16-x86_64-gcc5.4.tar.gz 

ダウンロードが完了したら次のコマンドで解凍します。

$ tar zxvf root_v6.16.00.Linux-ubuntu16-x86_64-gcc5.4.tar.gz 

2. bashrcに環境変数を設定する

~/.bashrcに以下の一行を追加します。

source ~/root/bin/thisroot.sh

ここではこれだけでOKです。

3. 必要なパッケージをインストールする

Ubuntuのterminalで必要なパッケージがあります。
以下のページより確認して、

$ sudo apt hogehoge

でインストールしましょう。

Build Prerequisites | ROOT a Data analysis Framework


4. ROOTを起動する

Windows10の場合はXを起動してから、Ubuntuでは直接terminalに

$ root

と入力しましょう。

以下のようにロゴが出力されていればインストール完了です。

f:id:DanDy:20190703205145p:plain
ROOT6のロゴがデカデカと出力されればOK。


以上です。お疲れ様でした。